体感温度

人が生活している時に、今日は寒いとか暖いとか感じるのはどうしてでしょうか。それは自分自身の体が温度を感じているからです。朝エアコンの設定温度を高くして、急速暖房で室温をどんどん上げても、なかなか暖かさを感じません。エアコンで暖められた空気は床や壁・天井・椅子・テーブル・家財道具にどんどん熱が奪われてしまい、人が暖かさを感じるようになるには、床・壁・天井・家財道具等が室温と同じ位暖まらなければ、感じないのです。室温を26度、床や壁・天井・椅子・テーブル・家財道具等の平均温度をMRTといいますがそれが8度だとします。26度+8度を2で割ったものを体感温度と言い、この場合の体感温度は17度です。それでは室温20度MRTが20度の場合の体感温度は20度になり、26度の室温に時より体感温度は上がります。

要するに室温が幾ら暖かくても、部屋の周りに有る物の温度が低ければ体感温度は上がらず、気持ちの良い環境にならない訳です。ホテルの様に24時間空調管理されている所の室温は、案外低めに設定されています。家作りの基本は、暖まった部屋を冷まさない工夫が必要で、サッシ・ガラス・断熱材・暖房の方法にこだわった作り方が当たり前の時代になりました。