快適温度について

今年は暖冬の予報でしたが、朝晩の寒さはかなりきつい日が続いています。昔ながらの趣のある家にお暮しの方は特に寒さが堪えているのではないでしょうか。

昔の家造りは基本的に強い日差しと雨をしのぎ、外敵から身を守ることが大事な事とされてきました。囲炉裏で暖を採っていた時代や炬燵・火鉢の時代は今よりは良かったと思いますが、ストーブで部屋毎の暖房に切り替わってからの現在は温熱環境として、最悪の状態になっています。

これからの家造りは部屋毎の冷暖房から、家全体の温熱環境を考える時代に入って来ています。すでに北海道の暖房は数十年前から家全体を捉えています。廊下・洗面・風呂・トイレが居室と同じ温度に保たれているのです。壁や窓・天井から逃げる熱をいかに少なくするかを考え、作られています。壁や天井の中に入れる断熱材も性能のいいものが使われ、熱の損失が少なくなるように工夫されています。窓は特に改良され、アルミより熱の損失の少ない木製のサッシが使われ、ガラスも3層のものが使われています。

家の中の熱が外に逃げないという事は、夏場、家の中に熱が入り難いという事です。この考え方は新築の場合は勿論ですが、改装工事でも簡単に取り入れる事が出来ます。