昔の職人さんの気概が残る家

鎌倉市雪ノ下二丁目にあるN邸。高台に位置するとても良い所で、昔は海が見えたそうです。このお宅は、過去に二回ほど増築をしたとの事ですが、一階はほとんど当時のままでした。床板は折れ、畳は曲がり、隙間風は自由自在に入るような状態だったので、建て替えを真剣に考えていたようです。

お客様から相談があった時に、大規模改修を勧めました。現地に伺い打合せをした時『この家を壊したらもったいない』というのが実感でした。柱は檜の四寸角、廊下の天井と丸ゲタに、すっかりほれ込んでしまいました。

床の傷みはかなり有るようですが、土台・柱の狂いが殆ど有りません。当時の職人技を見た気がしました。70年以上も前に建てられた家ですが、当時の職人さんと対話しながら耐震補強工事を含め改修工事を進めています。そして、出来るだけ自然素材を使うように心掛け、昭和初期の家の良さを蘇らせようと仕事に打ち込んでいます。